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鉄筋継手とは

鉄筋継手に要求される性能

鉄筋継手に要求される性能には大別して3つの要素があります。
建築用としては強度、剛性、じん性がどのような性能であるか、土木用としては、強度、剛性、疲労特性がどのような性能であるかが性能判定の基本です。

強度

継手部の強度については鉄筋継手性能判定基準で定められており、土木(鉄筋継手指針)建築(鉄筋継手性能判定基準(1982)のいずれにおいても規格降伏点の135%以上と規定されています。また、建築基準法の改定に伴って制定された告示(2000年6月より施行)においてガス圧接継手、溶接継手、機械式継手に関する基本的な性能が規定されました。
この中で、機械式継手の性能に関しては「カプラー等の接合部分は、構造耐力上支障のあるすべりを生じないように固定したものとし、継手を行う主筋等の降伏点に基づき求めた耐力以上の耐力を有すること。ただし、引張力の最も小さい位置に設けられない場合にあっては、当該耐力の1.35倍以上、又は、主筋等の引張強さに基づき求めた耐力以上の耐力を有すること」と定められており、基本的には規格降伏点の135%以上の耐力を有することとなっています。

疲労特性

土木分野においては大きなじん性は要求されていませんが、繰り返し応力の作用する構造物が多いため、疲労特性が要求される場合があり、各工法とも使用箇所によっては200万回以上の疲労試験を行い、N-S曲線を求めることが要求される場合があります。

剛性、じん性

建築構造物の設計に当たっては、大地震時には構造物を降伏させて、降伏後の変形で地震のエネルギーを吸収させるという思想であり、RC造でも変形能力のある構造物が要求されるようになってきています。従って、継手部を含RC部材の変形性能も継手のない部分と同等でなければならないと言えます。このために、継手部の剛性は母材と大きく変わってはならないし、また、継手部にも一定の伸び(じん性)が要求されています。
鉄筋の引張試験を行う場合はJISZ2201に基づき、伸びの測定区間Lは鉄筋径D25mm以下の場合8d、25mmを超える鉄筋については4dと定められています。しかし、機械式継手の場合、工法によってスリーブ長さが異なり、さらに、母材の断面積よりもスリーブの断面積の方が大きく、最大耐力時においてもスリーブは降伏しないように設計されています。従って、剛性やじん性の評価に当たって、通常の鉄筋と同等の方法で伸びの測定を行うニとが出来ないため、伸びの測定区間が定められています。
この区間を特定検長と呼び、鉄筋径に関係なく、[スリーブ長さ+2X]で、Xの長さは20mmまたは鉄筋径の1/2のうち、大きい値と定められており、太径になるほど伸び性能が厳しくなります。A級継手ではこの部分のじん性が2%以上、SA級継手では4%以上であるニととされています。

(公社)日本鉄筋継手協会資料より転記

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